HSK-WORKSです
VTR1000SP1に電圧計やリチウムイオンバッテリーを
導入してから充電電圧の高さが気になるようになりました
そこで現状の確認と、どんな選択肢があるのか調べました
そうこうしていたら良い出物が!
お作法「レギュレータ+レクチファイア=(通称)レギュレータ」
【サイリスタ式】レギュレータ【MOSFET式】
VTR1000SP1の充電電圧が高いかも?
VTR1000SP1を乗り続けるなかで、このバイクは
電気に敏感で要求電圧が高いのかなということ
過去には、バッテリーが弱い状態で走り出したら
出先で不動になったり
パワーコマンダーⅡを付けていた時はアース
不良でも不動になりました
そんな事があって電圧計を付けています
走行前と走行中はチラッと見て確認しています
最近の電圧は次のように安定しています
走行前:13.2V
走行中:14.8V
そういえば以前、メカさんにこんなひと言がありました

電圧がちょっと高いみたいだから
気を付けてね
今まで問題無かったし電圧は14Vもあるしで
「はーい」とあまり気にしていませんでした
(ゴメンナサイ)
それが今になって気になったので調べてみた
バッテリーについて
僕はAZのリチウムイオンバッテリーを使ってます
関連記事はコチラ
リチウムイオンバッテリーの劣化原因
AZのよくあるご質問タブに以下の様にあります
Q.リチウムイオンの劣化の要因は何ですか。
何によって劣化が進みますか?
A:過充電状態での使用、また常に高温状態で
使用された場合、内部の化学反応が通常以上
に行われますので劣化が進み、また過放
電状態でも化学反応が通常以上に行われない
場合も劣化します。
しっかりとメンテナンスをすることで
劣化が低減し、長期間使用可能となります。
「過充電、過放電は劣化します」という事ですね
保管時はAZのリチウムイオンバッテリー専用の充電器を
つないでいるので、過充電・過放電は無いはず
充電についての注意事項
AZの使用状のご注意タブに以下の記載があります
ご購入前の確認事項
○車両充電電圧の確認をしてください。
車両の充電電圧が13.5V以上、14.8V以下
の車両に装着可能となります。
前述で調べた用に走行時のVTR1000SP1の電圧は
14.8Vなので上限ギリギリです(^^;
充電器の注意事項
①不適切な充電電圧(14.8V以上)
充電時に14.8Vはダメって事でしょうか?
BMS(バッテリーマネージメントシステム)
AZのリチウムイオンバッテリーにはBMSが搭載
されていて、各セル電圧のばらつき制御を行い
バッテリーを安定的に保ちますので
バッテリー寿命を伸ばしてくれるそうです
もしかするとこの機能のおかげで走行時14.8Vという
少し高い電圧でも問題ないのかもしれません
レギュレータについて
VTR1000SP1の充電装置
純正バッテリーは鉛バッテリーです
バイクの装置(レギュレータ)から鉛バッテリー
を充電する場合の一般的に正常な充電電圧は
13.5V~15Vほどだそうです
この数値を見るとVTR1000SP1の純正レギュレータ
から出力される電圧は14.8Vなので鉛バッテリーを
充電するには適正だと判断できます
VTR1000SP1の純正レギュレータはサイリスタ素子
ショート式のレギュレータです
レギュレータ・レクチファイアの種類
正確にはレギュレータとレクチファイアの機能が
ひとつになった物を指します
【レギュレータ】
電圧を調整する装置
種類について簡単に説明すると
オープン式:電気が余ったら充電しない
ショート式:電気が余ったら熱に変える
シリーズ(移送制御)式:調整して電気を余らせない
の3つに分類される
現代バイクのほとんどはショート式です
【レクチファイア】
整流器。交流を直流に変換する素子の総称
半導体素子によってダイオード、サイリスタ、MOSFET
があります
VTR1000SP1の現状確認と改善案
現状と改善案を一覧にしました
状態 | レギュレータ 方式 | レクチファイア 素子 | 特徴 |
---|---|---|---|
現状 | ショート式 | サイリスタ | ・ON/OFF制御 ・比較的安価 ・発電をある程度制御可能 (~14.8V) ・発熱は多め |
改善 案1 | ショート式 | MOSFET | ・高速スイッチングで効率良好 ・発熱が少ない ・電圧制御が精密(~14.5V) |
改善 案2 | シリーズ式 | MOSFET+ ショットキー | ・最新鋭のレギュレータ (14.2V前後) ・リチウムバッテリーと相性が良い |
改善 案3 | オープン式 | サイリスタ | ・現在ではバイクの実用例 はほぼなし |
オープン式は旧車で使われるようで近年のバイク
にはほぼ使われていないようです
改善案1か改善案2にすると電圧が14.8Vより低くなる
はずのでリチウムイオンバッテリーの充電負担を
減らせるかも?
レギュレータ改善の方向性
VTR1000SP1にできるレギュレター改修の
方向性を3つ考えました
・他車のMOSFET式レギュレータ+配線自作
・他車のシリーズ式レギュレータ+配線自作
・社外のMOSFET式レギュレータをポン付け
それぞれ詳しく見てみましょう
他車のMOSFET式レギュレータに変更
MOSFET式レギュレータはHONDA製や
YAMAHA製がありますがWebikeでは
YAMAHA製だけ見つけられました
本体の値段はWebikeで20,477円
純正の配線を残す為のコネクタもネットで
購入できます
組合せで変わりますが3,500円くらい
他車のシリーズ式レギュレータ+配線自作
シリーズ式レギュレータはSUZUKIが
純正採用しているだけです
本体の値段はWebikeで16,930円
純正の配線を残す為のコネクタもネットで
購入できます
組合せで変わりますが3,500円くらい
社外のMOSFET式レギュレータをポン付け
HクラフトからVTR1000SP1対応の
MOSFET式レギュレータがありました
Webikeで25,199円
コチラはカプラ―も純正対応しているようで
ポン付けできそうです

コネクタも色々
【MOSFET式レギュレータのカプラのみ】
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【MOSFET式レギュレータカプラ+配線+コネクタ】

【MOSFET式レギュレータカプラ+配線】

改修方向は
現状のサイリスタ式レギュレータ+リチウムイオン
バッテリーでも5年以上問題は出ていないので
急いで交換する必要は無いと考えています
もし交換するならという事で想定価格を一覧にまとめました
レギュレータ タイプ | 値段 | 備考 |
---|---|---|
ショート式 サイリスタ | 16,390円 | VTR1000SP1 純正レギュレータ ただし販売終了 |
ショート式 MOSFET | 20,477円 +3,500円 =23,977円 | YAMAHA純正 FH020AA (FH020BA) 配線自作 |
シリーズ式 MOSFET ショットキー | 16,930円 +3,500円 =20,430円 | SUZUKI純正 32800-31J00 (SH847AA) 配線自作 |
ショート式 MOSFET | 25,199円 | Hクラフト ポン付け可 |
VTR1000SP1純正レギュレータの新品はゴソウダンパーツ
なので中古を探すしかなく、配線自作の手間を考えれば
金額はどれも似たような感じですね
MOSFET式レギュレータ入手
ヤフオクを定期巡回していたら、YAMAHA純正の
MOSFET式レギュレータが送料込みで3,460円に
めぐり合えました~
MOSFET式レギュレータを導入します!

MOSFET式レギュレータ(FH020AA)
レギュレータが到着しました
YAMAHA純正パーツの箱に入ってました

レギュレータはこんな感じです

項目 | サイズ(mm) |
---|---|
縦(カプラ入) | 104.64 |
縦 | 83.41 |
横 | 89.45 |
厚み | 32.01 |
純正レギュレータ(SH541J-12)
純正レギュレータのサイズはコチラ

項目 | サイズ(mm) |
---|---|
縦 | 89.75 |
横 | 89.75 |
厚み | 28.15 |
MOSFET式レギュレータはサイズが大きい
前述にあるように、純正レギュレータより
MOSFET式レギュレータのほうが大きいですが
もしかしたらそのまま取付できるかな!?
純正レギュレータを~

ボルト2本外して、純正レギュレータを取り外し

MOSFET式レギュレータを借り留め
・上側のコネクタ部分が丸々はみ出る
・ボルト穴位置は問題ない
・取付ボルトは長すぎる
・下側はイイ感じの空間あり
結論、やはりそのままは無理ね

シートカウルを取り付けようと思いましたが
カプラ部分とヒートシンクがシートカウルに
当たってしまい、ちゃんと取付できませんでした
片側のボルトだけ止めて、MOSFET式
レギュレータを斜めにしてもダメでした
取付場所は別途考えます

純正レギュレータでも黄丸の部分は
シートカウルに軽く接触してました
ビニールテープは結線と共に擦れ対策でも
あるのかなぁ

カプラ・コネクタ手配
カプラ―手配
FH020AAのMOSFET式レギュレータに置き換えた場合
に必要なカプラ―もヤフオクで購入しました
カプラ―の反対側は何も付いて無いタイプです

コネクタ手配
純正レギュレータにいつでも戻せるように
純正と同じ3極と6極のコネクタを購入しました
配線コムさんの楽天市場店利用

【3極(黄色3線用)のコネクタ】×1
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【3極(黄色3線用)の端子】×3
【6極(赤黒線用)のコネクタ】×1
【6極(赤黒線用)の端子】×4
配線カバー
配線カバーは純正部品として買えない
純正レギュレータのコネクタは非防水なのか
配線カバー(赤四角のゴムみたいなヤツ)
が付いています

パーツリストを見ると配線カバー単体での設定
は無く、レギュレータASSYに含まれるようです

配線カバーの社外品
3サイズくらいみつけました
配線カバーを作ろう
早速注文と思いましたが、3Dプリンターで新しい
フィラメント(TPUのグレー)を購入していたので
それを使って配線カバーを作ろうと思います
設計はいつものAutoDesk Fusionを使用します
本体として円柱を作って

上側のフチをフィレットで丸くして

ちょっと小さめの円柱をくっつけて

接続部分をフィレットでなめらかにして

中をくり抜きます

スライサーにかけて、印刷情報を作成

印刷しました

純正の配線カバーよりは弾力性が高いですが
使えそうな感じです
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ほとんどつないだままです
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純正と同じコネクタを探すのがちょっと大変でした
線の太さとか数とかで、色々あるのかな
端子とか防水コネクタとか1つ1つ選ばないといけないのは
ちょっと面倒ですね
まとめ
次回部品がそろったら、配線加工および取付を
行っていきますよ~しばしお待ちください
以上参考になればうれしいです
記事のコメントや
X(旧ツイッター)のDMで
ひと言やアドバイスなど頂けたら
さらにうれしいです(^^
ご精読ありがとうございました
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